こんにちは、院長の栗木安弘です。
糖尿病及び予備軍は年々増えているようです。
勤務医の時は、糖尿病や透析患者さんがとても多い病院だったので、必然的に合併症の患者(特に糖尿病性潰瘍)ばかり診ていたことが多かったようです。
その中には、血糖コントロールは良好でも、
足の傷がなかなか治らない
再発を繰り返す
頑固なかゆみや湿疹などの皮膚のトラブル
という方も多く経験しました。
当時は処置のやり方や予防(フットケア)が不十分という理由だったかもしれませんが、栄養療法を勉強してから、こうした問題は全て栄養の問題であることが分かりました。
糖尿病というのは糖代謝異常ですが、その背景にはタンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル代謝も関わり、互いに歯車のよう代謝が進んでいきます。そのためいくら血糖値だけを無理やり下げても、栄養代謝異常が続く限り、様々な合併症が出現します。
血糖値やHbA1cばかりを注目して対応するのではなく、
なぜ血糖が上がるのか?
どうして血糖が下がらないのか、安定しないのか?
糖を取り込む・インスリン分泌の生化学的な機序
を十分理解して食事(現行のカロリーではなく)や十分なタンパク質・ビタミン・ミネラルの補給、抗酸化対策をしなければ、これからも糖尿病及び合併症は増え続けることでしょう。