こんにちは、院長の栗木安弘です。
かぶれや湿疹の原因を見つけるためのパッチテストという検査があります。
金属や疑わしい化粧品などを皮膚に貼り付けて反応をみる検査で、
この検査で原因物質を特定するというものです。
パッチテストはかぶれのや湿疹の原因をはっきりさせるには有効な検査ですが、
暑い時期は検査ができない
判定は医師の主観的は判断であり、偽陰性、偽陽性、刺激反応もある
皮膚に貼って検査するため、病変部が広範囲であれば検査できない
貼ることで感作(アレルギーの獲得)される可能性がある
陽性反応が出た金属(歯科金属、食物内金属)の除去や回避であるがコストや手間がかかる
という問題点もあります。
日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会では、
こうしたパッチテストにより、さまざまな物質のかぶれが多数報告され、新たなアレルゲンも次々判明されています。
通常は原因物質を特定して回避すべきことが基本ですが、
洗剤成分やゴムや染毛剤など職業柄、全て回避できない場合もあります。
また食物アレルギーにしても食品の反応が多いとすべて除去はできない等の問題点もありますし、
金属アレルギーの場合では歯科金属を除去してもよくなる保障もありません。
アレルゲンの原因追究や回避もよろしいが、
犯人ばかり捕まえて犯罪を防ぐ対策をしていない気がします。
今後はかぶれにくい・アレルギーの起こしにくい丈夫な皮膚や体を作る検討や対策もしてほしいと思います。