こんにちは、院長の栗木安弘です。
専門性が高くなればなるほど、
皮膚は皮膚科
消化吸収は消化器内科
という感じで臓器別あるいは疾患別の対応となりますが、
皮膚は内臓(栄養)の鏡という観点から考えれば、皮膚科医も胃腸や消化吸収の知識や対策が必要となります。
栄養療法を学ぶようになって、貧血や肝機能だけでなく、特に重要視していることは栄養の入り口であるところの消化吸収となります。サプリメントが効く効かない差はいくつかありますが、やはり消化吸収が悪い方は栄養療法の効果が乏しいと感じます。
皮膚の変化から必要な栄養素を選択するだけでなく、可能であれば、口腔ケア、ピロリ除菌、胃酸分泌、腸の機能回復や抗炎症、便秘や下痢、腸内環境の改善などを一緒に行うことが、皮膚だけでなく体全体を根本的によくするポイントとなります。
栄養療法をご希望や熟知されている方はこうした部分の説明は理解されますが、通常は、皮膚科医が専門外の消化吸収のことを説明しても説得力がなく、また高額な消化吸収改善のサプリメントをお勧めしても積極的に購入される方はそれほどおられません。しかし、それでも必要なことなので毎回しつこく説明させて頂きます。