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2018.12.28

来年も栄養

こんにちは、院長の栗木安弘です。

今年も早いものであと数日で終わります。
振り返ってみると今年も栄養療法関連のセミナー、講演会、勉強会ばかりでした。多くの方に興味をもっていただいた栄養療法ですが、皮膚科の世界ではまだまだ理解されていないと改めて感じました。
やはり皮膚科と言えば、皮膚科医も患者さんも、
ぬり薬、保湿(スキンケア)、漢方、レーザー、美容処置、
アレルギーや乾燥が原因というのが常識のようですが、
治療してもよくならない、満足しない、「薬をやめたら出てきた」という患者さんは後を絶ちません。
名医を求めてあちこち、あるいは新薬に期待するのもいいでしょう。
しかし食や栄養というヒトの基本を見直し応用することも必要です。
来年も引き続き、『皮膚は内臓(栄養)の鏡』を理解(特に皮膚科医に)して頂くよう努めたいと思います。

 

 

2018.12.12

プラクティカルセミナー

こんにちは、院長の栗木安弘です。

先週日曜日は品川で今年最後の栄養セミナーがありました。
プラクティカルセミナーという栄養療法の実践的な内容で、ピロリ菌、甲状腺ホルモン、ビタミンD、美容皮膚科、サプリメントの解説など盛りだくさんの内容で非常に勉強になりました。

栄養セミナーに参加するたびに、栄養って大事だなぁと感じます。医療者だけでなく一般の方も、
 栄養代謝に関する基礎知識
 栄養と疾患の関わり
 食事の摂り方
 どのくらいの栄養が必要か
 サプリメントについて
をある程度理解して、食事を変えたり、サプリメントを飲んでいただければ、健康な体、美しい肌、予防効果、治療の手助けや減薬だけでなく、仕事や生き方や社会全体がいい方向に変わって行くような気がします。
医療は新薬や診断治療技術などが進歩し、栄養は野菜中心、バランスのよい食事で人々の健康や予防治療効果を謳っています。しかしどうでしょう? アレルギー、糖尿病、がん、認知症、精神疾患、生活習慣病や国民医療費は年々増えていく一方です。

やはり従来の食事指導というものを見直し、治療には栄養(サプリメント)というものを活用する発想がこれから必要かと思われます。

 

2018.12.01

ボヘミアン・ラプソディー

こんにちは、院長の栗木安弘です。

皆さんご存知のクィーンというバンドでリード・ボーカルであるフレディ・マーキュリーの半生を描いた映画で、現在公開中です。
クィーンは学生時代によく聞いて、その当時はもうメジャーになりすぎてお馴染みの曲ばかりですが、こうして映画を改めて観ますと、
その当時のクィーンのパフォーマンスや曲は、画期的、斬新という言葉しかありません。すでに4回観ていますが、何回観ても最後のライブエイドの再現ライブはもう号泣と感動と興奮しかありません。ぜひ音響設備の整った映画館で前の席で観ることをおすすめします。
今年もたくさん映画を観ましたが、「ボヘミアン・ラプソディ」、「グレイテストショーマン」「ミッション・インポッシブル、フォールアウト」がベスト3です。

 

 

 

 

 

 

2018.11.19

一般講演会

こんにちは、院長の栗木安弘です。

昨日は大阪で一般向けの栄養講演会をおこない、私も僭越ながら講師を務めさせていただきました。
おもにクリニックでおこなっている栄養療法のノウハウや、
ヘム鉄を用いた皮膚や爪の改善例などをご紹介いたしました。

皮膚と鉄といえば、皮膚科医は、
スプーン爪、貧血、めまい、立ちくらみ
くらいしかイメージがなく、
また鉄の取り過ぎはよくない、過剰症という印象もあって、
鉄を臨床応用することはほとんどありません。
しかし栄養療法を学ぶようになって、
鉄不足の症状は、かゆみやかぶれ、ニキビ、手荒れなど、非常に多彩で、ヘム鉄を投与することで改善をみる例も少なくありません。
普通に考えれば、貧血で血液が少なければ、末梢の皮膚(爪や髪の毛も)に栄養も酸素も行き渡りませんので、皮膚の機能も落ちて皮膚トラブルにつながるのは理解できるかと思います。
貧血や鉄不足を正しく評価して改善させることが、
皮膚をはじめ、あらゆる疾患の基本対策となります。

 

2018.11.14

血液検査の読み方アドバンス

こんにちは、院長の栗木安弘です。

先週日曜日は栄養セミナーで、血液検査の読み方の応用編でした。
血液検査の栄養評価をもっと掘り下げて解釈するという内容で、
何回も参加をしているセミナーですが、今回も新しい発見と忘れていた知識の整理ができて非常によかったです。
しかも今回は一番前の席に座らせていただき、
演者の先生が目の前で、声がよく聞こえたのと、スライドがよく見えたので、少し得した気分でした。

栄養評価の出来る血液検査の読み方は栄養療法を学ぶ医療者にとって基本です。しかし臨床では基準値だけみて、病気があるかないかの判断しかしません。病気はなくても皮膚トラブルをはじめ、さまざまな訴えのある患者さんは非常に多くおられます。
講義を受けながら、
栄養アプローチで改善した症例を見させていただきますと、
薬ばかりだらだら処方する今の医療より、
「これが病気や病人を治すということだなぁ」
と改めて実感しました。

 

2018.11.08

世界一安全な治療

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養療法は、
 科学的根拠やエビデンスがない
 高額なサプリメントを売りつけている
というネガティブなイメージをお持ちのようですが、
ぬり薬やスキンケアでは皮膚症状がよくならず、最終的に栄養療法を求めてクリニックを受診される方も少なくありません。また薬を使うことが医療の基本であるため、医師の多くは治療に薬物を勧めますが、
薬の副作用や後遺症が心配、
どうしても薬に頼りたくない、
という方も栄養療法を希望されます。

先端医療、漢方治療、民間療法、
世の中いろいろな治療法がありますが、
栄養療法は、体に害を及ぼす大きな副作用の心配はなく、
老若男女問わず(妊婦も可)、誰でも長期に渡って継続できる治療となります。
栄養代謝やサプリメント、疾患と栄養について理解すると、
病気の治療だけでなく予防にも栄養が重要であり、サプリメントを用いた栄養療法が力を発揮します。
自身も栄養療法を始めて約10年が経ちますが、勤務医の頃よりも皮膚、心身ともにとてもよくなっています。(というか病気ができない)
栄養療法は予防や治療の一貫としてこれからも続けて行きますし、引き続き家族や親戚にも勧めたいと思います。

2018.10.29

皮膚科の未来

こんにちは、院長の栗木安弘です。

土曜日はクリニックを休診にして大阪で開催された皮膚科学会に参加してきました。日々の診療に役立つ内容もありましたが、
一方で毎年同じようなことの繰り返しという印象もありました。
具体的には、
 保湿の必要性
 既存薬のアドヒアランス
 漢方薬
 新薬の効果、使い方
 研究論文の紹介
というような薬剤や研究内容が中心でした。こうした内容を皮膚科医は何の疑問を持たずに毎年学会で学び、診療や研究に応用するわけですが、
果たしてこれで、
 患者さんは満足されている?
 病気は根治している?
 発症率や医療費は減っているのでしょうか?
研究や発表のご苦労は理解できますが、皮膚科に限らず医学会というのは少し着目している点が違うような気がしてなりません。学会会場では皮膚科の偉いさんは意気揚々とされていましたが、個人的には皮膚科の未来は暗いなぁと感じました。

2018.10.10

アドヒアランス

こんにちは、院長の栗木安弘です。

先週土曜日は神戸でアトピー性皮膚炎の講演会がありました。
講演会では外用剤のアドヒアランスということが取り上げられていましたが、アドヒアランスというのは、患者さんが積極的に治療方針に参加し、その決定に従って治療を受けることを意味します。
つまり患者さんも病気を治すために、
頑張って治療を続けなければないということです。
皮膚科医としては「ぬらないとアトピーがよくならないという」発想の元、できるだけぬっていただける指導や工夫が皮膚科医には必要であることを講演会で強調されていました。
これを聴いて私自身は少し違和感を感じました。

ぬらないとアトピーはよくならない、治らない。
という発想はほとんどの皮膚科医がもっていますが、栄養療法を理解すれば、皮膚の炎症や保湿は、食事の見直しや栄養補給を続けるだけでも改善することはよくあります。
またアドヒアランスに関しても、日々のぬり薬や保湿を強調されますが、ぬるために生活しているのではありませんし、ぬれば治るというものではありません。(ぬる前にもっと必要なことがある)

患者さんの希望は、まずかゆみの軽減、病気を治したい、薬は使いたくない、治療は副作用がないという思いですが、
皮膚科医は薬でうまくコントロールして付き合って行くという対症療法がメインとなり、治療目標に乖離があるようです。やはりその溝を埋めるのは栄養療法しかないかと日々の診療で実感しています。

2018.10.05

ガイドライン

こんにちは、院長の栗木安弘です。

「ガイドラインなんかクソくらえ」という医師もおられますが、
万人が一定レベルの医療を受けられるため診療マニュアルです。
しかし一方で医療訴訟に対する免罪符であり、学会お墨付きのガイドライン通りであれば、治らなくても、医療トラブルがあっても過失に問われない可能性も高くなります。
難渋疾患、重症患者さんの多い大学病院では、治療トラブルや訴訟を考慮して、出来るだけ保険診療中心のガイドライン治療が大半で、自身も大学病院時代は、患者さんのためというよりは、過失の問われないためのガイドライン治療を行うことと詳細なカルテ記載を徹底的に指導されました。
学会誌を見ますと、毎月のようにガイドラインが発表され、内容は薬物中心で、数年に一回新薬に合わせて都合よく書き換え(改訂と言われるが…)が行われます。栄養や食事は悲しい事にエビデンスが低い理由で数行しか記載がありません。

ガイドラインに沿ったマニュアル治療もいいでしょうが、皮膚は疾患が重複している例
(ニキビ+湿疹、アトピー+ヘルペスなど)が多く、ガイドライン通りには上手くいかないこともあります。ガイドラインだけではなく、やはり皮膚の細かい状態や変化に注目した対応が望まれます。

 

2018.09.26

継続は力なり

こんにちは、院長の栗木安弘です。

この言葉ほど、皮膚科における栄養療法にふさわしい言葉はありません。

皮膚は、何かをつければすぐによくなるイメージを多くの方がお持ちです。
しかし皮膚の代謝を考えれば、皮膚が入れ替わるまでには、1〜2ヶ月はかかります。
自身の経験から、虫刺されは最初は赤くかゆみがありますが、
その後の色素沈着が消えるまでは約1ヶ月ほどかかりました。
ニキビや手術の傷跡なども数カ月は赤味が続き、落ち着くまでは半年〜数年はかかります。

目には見えませんが、皮膚はゆっくりと入れ替わり(新陳代謝)をすることで作り変えられます。しかし皮膚を作るための材料(栄養)が少ないと修復はさらに遅くなります。

かゆみや痛みなどの症状を薬で抑えながら、栄養療法でゆっくり修復させることで、
「いつの間にかかゆみや発疹が無くなっていた」
「今年は症状は出ない」
「薬の必要がなくなった」
「もう気にならない」
など、病気というものに翻弄されず、気づいたら病気が去っていたというのが理想的な治り方です。
皮膚科での栄養療法は、食事内容やサプリメント摂取量の問題で治りにくい方もおられますが、少なくとも半年〜1年は継続することが大事です。

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