アトピー改善
こんにちは、院長の栗木安弘です。
患者さんはは10代後半の女子で、小学生からアトピーでした。
市販の塗り薬、プラセンタなど使用していましたがあまり良くならなかったそうです。
クリニックでは、ヘム鉄、亜鉛、ビタミックス、ナイアシンなど月の予算は15000円くらいで調整して栄養療法を継続しました。
外用は基本プロペトかヒルドイドで、悪くなれば時々ステロイドを使っていました。
その後は、一進一退を繰り返し、約3年かけて徐々に良くなっていきました。
皮疹はまだ少し残っていますが、
「汗をかいてもかゆみは減った」「ナイアシンはやる気が出る」
と明るくおっしゃっています。
改善した理由として、
根気よく定期的に受診していた
少ないながらもサプリメント継続(フェリチンは28で2年後は88)
アトピーで悩まず、あまり気にしなかった性格
ということかもしれません。
教科書や論文以上に、日々の診療で患者さんから学ぶことはとても多いです。
舟を編む
こんにちは、院長の栗木安弘です。
私はこの作品が日本映画では一番好きです。
物語は単純に辞書を作るお話で、昭和のまったりした感じから始まり、バブリーな平成まで足掛け10数年の物語です。登場人物は良い人ばかりで、演技が上手く特に主人公の上司である加藤剛は助演男優賞ものです。
この間も家で観て、手紙のシーンでは震えが来るほど泣いてしまいました。
レンタルやネット見放題でも紹介されていますので、
これから就職する方、仕事で悩んでいる方に観て欲しい作品です。
やる気スイッチ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
体のどこかにスイッチがあるようなCMもありますが、私の場合はナイアシンです。
私自身は診療前あるいは診療中、「疲れてきたなぁ」「体が重い、だるい」
といった状態に1回4粒ほど飲むようにしています。
保湿や美白効果もありますが、うつなどの精神疾患に4〜8粒/日お勧めしております。
ヒントは血液検査に
こんにちは、院長の栗木安弘です。
通常、血液検査結果は基準値に入っておれば「異常なし」と判断されます。
異常がなければ安心ですが、患者さんの訴える症状や病気の原因がはっきりしないままとなります。
栄養療法では血液検査を生化学的な読み方で評価をします。
当然その読み方は基準値だけでは判断できません。
さらに脱水、炎症、軽い溶血で結果は左右され、本来の値が出ないこともあります。
また血液検査の推移を見ていかないと正しい評価もできません。
そうやって血液検査を解釈していきますと、患者さんの症状や病気の背景には非常に複雑な栄養の問題があることが理解できます。そして臓器の一部である皮膚の変化も栄養の表れであることを日々の診療で実感します。
皮膚科医として、スキンケアや塗り薬の使い方を追求して指導することも重要ですが、病気の成り立ちを理解して対処する方が遥かに面白いです。
血液検査には診療のヒントがまだまだ多く隠されており、答えは見つからないかもしれませんが、追求したいと考えています。
サプリメント調整
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法で用いられるサプリメントは高品質であるため、一般に販売されているサプリメントよりも高額となります。私のような栄養療法が半分趣味のような人間や医療のお世話になりたくない方はたくさん飲みますが、一般的にはサプリメントにそこまでお金をかけられない方がほとんどです。
クリニックでは、
・MSS DUO(Doctors Use Only):より良い健康や病態改善目的としたサプリメント
・Metagenics:消化吸収に特化したサプリメント
・オーソサプリPro:健康維持や予防などの一般向けサプリメント
の3種類のサプリメントを取り揃えており、
改善したい疾患や症状、健康レベルに合わせて、これらを組み合わせてコスト調整しております。飲めるなら最低2〜3種類のサプリメントをお勧めしますが、プロテイン、ビタミンB群、ヘム鉄、ファイトケミカル系だけでも改善を示す方もおられます。
ただサプリメントを飲めばよくなるということではなく、まず口腔ケア、よく噛む、食事の見直し(タンパク質、食物繊維、オメガ3油、糖質コントロール、グルテンフリーなど)が重要となります。
最近の患者さん
こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近はコロナの影響で、
マスクにかぶれる方
アルコール消毒や手洗いで手荒れが悪化する方
が増えています。
一般にはステロイド外用や頻回の保湿が勧められますが、皮膚のコラーゲン強化も有効です。
コラーゲン合成は、タンパク質、ビタミンC、鉄
コラーゲンの強化や代謝には、亜鉛、ビタミンA
タンパク質の代謝はビタミンB群
が必要となりますので、こうした栄養素が不足している方、特に女性では貧血や鉄欠乏の方は皮膚トラブルが生じやすくなります。
C1000+B
こんにちは、院長の栗木安弘です。
クリニックで扱っているビタミンCのサプリメントです。
この中にはビタミンCが1000mg入っています。(国で決められた推奨量は100mg)
ビタミンCは、
皮膚や粘膜や骨のコラーゲン合成
感染症予防、免疫強化
活性酸素に対する抗酸化
がん抑制、便通改善
などの効果が知られています。
皮膚のコラーゲンが健全ならば、かゆみや敏感肌の軽減、乾燥やしわ防止につながります。
サプリメントにはビタミンB群だけでなく、アレルギーやかゆみ抑制効果があるビタミンP(ヘスペリジン←みかんの皮に含まれた成分 )も含まれていますので、頑固なかゆみにもC1000+Bが効果的です。
1日1〜3本が目安ですが、かゆみや便通が気になれば3〜4本くらい一気飲みしています。
機能性疾患
こんにちは、院長の栗木安弘です。
自動車は、部品を換えても配線を繋いでも、ガソリンがないと動きません。
それと同じで体も栄養がないとうまく働きません。
不足すれば色々な不具合が出てきます。
この状態で生じる疾患を機能性疾患と呼ばれ、慢性疾患、難病、原因不明の疾患で多く認められます。こうした疾患は薬物治療が主体ですが、栄養療法により組織の機能回復を図ることで病態改善も期待できます。
「治らない」「治療法がない」と言ってもそれは薬物や保険適応内のことだけで、この10年弱、栄養療法により奇跡的に回復する方を見たり聞いたりしました。
当然全ての疾患が栄養療法で解決するわけではありませんが、普段の診察で「栄養療法すれば良くなるのになぁ」という方はたくさんおられます。
ゲーム依存
こんにちは、院長の栗木安弘です。
学生時代からスーファミ、ゲームボーイ、プレステなどゲームは大好きでした。医者になって10年くらいやっていなかった時期もありましたが、自分の子供がゲームをやっているとまたゲーム熱が上がって来てここ数年またやり始めています。
以前はシュミレーションゲームでしたが、最近はオープンワールド(ホラーかステルス系)を好んでしております。
ゲーム依存が社会問題になっており、ゲーム反対という方が多いですが、個人的にはテレビを観るより、集中できるゲームの方が余程頭にはいいと思います。
しかもソフトによっては数週間は遊べますのでお金もあまりかかりません。
ゲームは映画同様、スポーツや冒険や格闘などいろんな意味で擬似体験ができます。
しかし頭だけを使いますので、頭は疲労で運動不足というバランスの悪い状態が起こります。また画面からの光刺激やブルーライトによる目や脳への負担が大きくなります。
自粛で家でゲームをしている方が多いとは思いますが、時間制限だけでなく、
脳の刺激やストレス:ビタミンB群・C
目の負担軽減:ビタミンA、ルテイン、亜鉛、DHA
関節への負担軽減:タンパク質、鉄、ビタミンC、コンドロイチン
筋肉の衰えや血行不良:タンパク質、ビタミンE、EPA
といった栄養対策もぜひ行って下さい。
ビタミンAと乾燥肌
こんにちは、院長の栗木安弘です。
乾燥肌はビタミンA不足というのはよく知られており、昔の皮膚科の教科書にも掲載されています。しかし実際は保湿はビタミンAではなくヒルドイドばかりですし、乾癬治療でもビタミンA誘導体が保険適応となっていますがほとんど処方されません、
以前、皮膚とビタミンAについて学会発表をしましたが、発表直後フロアから、
「エビデンスがない、思い付きで発表しないように」と注意を受けました。
やはり皮膚科医は栄養にはあまり関心がないようです。
ビタミンAはレバーやニンジンに含まれています。
ニンジンジュースを飲んで皮膚が良くなった方もいます。
またサプリメントでビタミンAを摂取することで乾燥肌や質感が改善した方もいました。
ビタミンAは、「摂り過ぎによる過剰症」「妊娠時には注意」など、誤解の多い栄養素ですが、本来は正しい知識を持って治療に応用できる優れた栄養です。