木を見て森を見ず
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土日は学会に参加致しました。
私も僭越ながら発表させて頂きましたが、
いつもの栄養の発表と違って皮膚科学会での発表はとても緊張します。(手が震えました)
学会はいつも勉強になりますが、やはり生物学的製剤やJAK阻害剤やサイトカインの話が多かったです。
細かい病態を解明した対応も必要ですが、体は栄養から作られます。
病気と栄養の関係を追求理解して、栄養療法で生化学的な異常を改善させることも治療につながります。また栄養療法は医師の健康管理、体質改善や予防、減薬による医療費の節約にも繋がります。医療における今後の課題や症例報告を聞いていると、半分くらいは栄養で解決するような部分もありました。
近畿集談会で発表しました。
こんにちは、院長の栗木安弘です。
昨日は久しぶりに学会発表しました。
たまにはこういう緊張感も必要かと思われます。
発表者は私のような年配者は少なく、
自身の子供くらいのフレッシュな若い先生がほとんどです。
昔からそうですが、地方学会は疾患や治療の発表や討論というより、
お若い先生方の勉強のためという感じです。
発表する疾患についての論文を集めて読んで発表原稿を作成します。
原稿や発表は何回もダメ出し手直しされてようやく本番という感じです。
ただ発表時間7分、討論2分というタイトなスケジュールのため、
十分理解討論されないかもしれません。
こうした古臭い発表形式ではなく、今後は全て発表は動画で演者は質疑応答だけが良いかもしれません。
多汗症&ニキビ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先日、皮膚科講演会に参加しました。
新しいお薬の宣伝も兼ねて多くの改善例が紹介されており、とても勉強になりました。
ただもう少し多汗症やニキビの発生機序なども紹介して欲しかったですが、
原因を追求理解するよりは、診断して適切な治療というのが医療の方針です。
そして、こうした方針に多くの医師は真摯に取り組んでいます。
今回はそういうことを感じさせられる講演会でした。
病気のほとんが栄養障害が原因であることを理解すれば、こうした疾患も薬だけでなく栄養療法で改善される例も少なくありません。
ただ薬にしろ栄養にしろ治療を続けることが必要だと改めて感じました。
私のベスト処方
こんにちは、院長の栗木安弘です。
多少の違いはありますが、ほぼ、
顔と首には弱いステロイド外用
体には強めのステロイド外用
重症例にはデュプルマブ、JAK阻害剤
保湿は絶対に必要に外せない
という画一的なものばかりで、
当たり前ですが食事や栄養についての指導は皆無です。
「病気や薬で治療」「標準治療に合わせて」ということを医師の多くは刷り込まれていますので仕方ありません。それでも医療の限界や「これはちょっとおかしい」と感じるなら、ぜひ栄養に目を向けて頂ければ良いかと思います。
マラセチア検査
こんにちは、院長の栗木安弘です。
フケ症の原因の一つがカビ(マラセチア)ですので、
クリニックでは積極的にマラセチアの検査を行っています。
しかし、この検査をしている皮膚科はそれほど多くなく、
『ひどい時はステロイド外用、軽い時は抗真菌剤外用』
と使い分けているようです。
水虫は検査して抗真菌剤を処方するように、フケ症も真菌検査を行って抗真菌剤を処方すべきだと常々思っております。フケで訴える方は少ないかもしれませんが、検査をせずに医療トラブルが生じた場合に不利になる可能性もあリます。
マラセチア陽性=抗真菌剤という単純な法則ではありませんが、マラセチアの検査はそれほど難しくないため、多くの皮膚科で積極的に行って欲しいと思います。
かゆみのトリセツ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
この時期は乾燥肌が多く、先日のNHKでもかゆみや保湿の話をされていました。
皮膚科医は外から保湿をすることしか知りませんので、
アトピー、かゆみ、ニキビ、ふけなど、
皮膚トラブルの予防はなんでも保湿です。
夏の暑い時期に起こるあせもにも保湿を勧めているのには驚きました。
個人的には、皮膚科医ももっと、
皮膚や乾燥の仕組みを生化学的に理解すれば保湿剤以外の対策も可能かと思われます。
もちろん、乾燥肌や皮膚のざらざらは私も保湿剤を処方しますが、
メディアや学会が徹底した保湿を推奨した結果、乾燥の予防や乳液・化粧水代わりに保湿剤を欲しいという患者さんは後を立ちません。そういう問題は数年前にもニュース等で取り上げられていましたが現状は変わっていないようです。
皮膚キュレット
こんにちは、院長の栗木安弘です。
皮膚科の処置にはとても便利で、ほぼ毎日使用しております。
ただ採用している皮膚科は少ないようです。
主に、ウオノメやタコ、イボなど、硬くなった角質を削りますが、
トゲ抜きや爪の検査などにも応用できます。
以前この器具についての学会発表もしたこともあります。
医療器具ですが、なぜかAmazonで20本セットで販売されており、
皮膚科を受診しなくても自分で削ることも可能かと思います。
大学病院では古いメスやカミソリで処置をしておりましたが、患者さんへのベストな医療を提供するためには、こうした器具はコストもかかりますが皮膚科には必須かと思われます。
保湿は外せない
アトピー 性皮膚炎のweb講演会を拝聴しました。
製薬会社主催ですので、最近注目されている新薬の効果をアピールした内容でした。
新薬でアトピー性皮膚炎はよくなっても、
保湿は続ける必要があるということを強調されていました。→いつまで続けるねん。
皮膚科医の頭のなかは、アトピー 性皮膚炎には保湿が何がなんでも必須のようですが、皮膚の仕組みや代謝を理解すれば、本来は体の内側から潤いを取り戻すことも重要です。
お偉い先生方は乾燥肌がアトピー性皮膚炎の原因と考えておられるようですが、
保湿のほとんどしない発展途上国や原住民ではアトピー性皮膚炎はほとんどいません。
そういったところから病気の原因を探っていく必要があるかもしれません。
間違いだらけのアトピー性皮膚炎診療
こんにちは、院長の栗木安弘です。
日本のアトピー性皮膚炎の標準治療というのは、
ヘパリン類似物質の併用
新生児期からの保湿
TARC測定による外用指導
1FTUやプロアクティブ療法
であり、私はあまり指導しておりませんが、こうした治療はどこの皮膚科でも行われており、最近ではデュピルマブやJAK阻害剤という新薬も続々と出ております。
著者は元大学病院の皮膚科教授でありながら、世界標準とは違う日本のアトピー性皮膚炎の標準治療というものを検証しその問題点を明確に指摘されています。
詳細は述べませんが、保湿や新薬の併用ではなく、ステロイド外用の使い方を見直して適切に使用すべきであることを強調されています。
学会の言いなりみたいな医師が多いなか、こうした医師がおられることに驚きました。
とても参考になる内容でしたが、個人的にはステロイドに加えて栄養療法併用が最強かと思います。
ニキビ検査
こんにちは、院長の栗木安弘です。
日本中探してもニキビで血液検査をする皮膚科医はおられませんが、クリニックでは、
なかなかよくならないニキビ
ニキビの原因を知りたい
という方には栄養という観点から血液検査を積極的に勧めております。
ニキビはお若い方が多いので、当然検査結果は異常ありませんが、栄養的に問題のある方はたくさんおられます。
ニキビに対しては、キメ細い外用指導が多くの皮膚科でされております。
しかし、外用剤の刺激が強かったり、ニキビケアが面倒という方もおられます。
やはり、皮膚は内臓(栄養)の鏡ということも念頭に置いて、ニキビにも栄養療法をお勧めしたいと思います。