こんにちは、院長の栗木安弘です。
皮膚科医であるにも関わらず、外用療法は面倒だなぁと感じます。
広範囲の場合、または背中や頭など患部がみえない場合はなかなかぬれないし、
仕事や育児が忙しい場合にも継続は難しいですし、
手足や顔などはべたついて無理だと思われます。
自分自身がベタベタぬるのがあまり好きではないので、患者さんには無理にはすすめられませんが、
実際は治療方針として決められており、多くの皮膚科医は、細かい外用指導をおこないます。(できもしない場合もあります)
確かに細かい外用指導も必要な場合もありますが、
私自身は、
手の届く範囲でぬる
痒みや赤味の強い部位だけぬる
カサカサや赤味がなくなればぬらなくてもいい
などできるだけ患者さんの日常生活に負担の少ない外用指導をおこなうようにしております。
皮膚科=ぬり薬が世間の常識ですので、患者さんの多くは、
「一発で治るぬり薬」
「効果的なぬり薬のぬり方」
「正しい?スキンケア指導」
を皮膚科医に期待されますが、ぬるというのは感染症以外は、あくまで対症療法です。
やはり慢性疾患や難治性の場合、外用だけではなく、十分な栄養を補給をおこない、
内臓および皮膚の機能を高めることが、かゆみや皮膚のトラブルの改善につながります。
こうした考え方が皮膚科医のなかでもっと理解されれば、よくなる患者さんも増えるのではないかと思います。