こんにちは、院長の栗木安弘です。
勤務医の時は必要と思われる検査をしておりました。
しかし開業してから血液検査について色々知るようになりました。
①検査項目は限られている
検査項目ある程度は包括で、検査項目を増やしても入ってくる点数(1点が10円)は同じです。そのため、検査項目を増やせば、検査会社に支払う金額が増え、クリニックの損失となります。また検査項目が多いと保険審査で「余計な検査」「過剰な検査」と判断され却下される場合もあります。
②検査の追加
採血した検体は、病院や検査会社に一定期間保存しています。検査項目を追加したい場合には、項目によっては保存検体を使うことが可能です。しかしこのことをご存じない医師もおられ、以前他院で2週間ごとに追加採血されていた可哀想な患者さんもおられました。
③基準値≠正常値
健康診断等で行われる血液検査項目ですが、これらの検査の基準値は正常値ではありません。そもそも基準値の決め方が科学的ではないため、検査会社によって基準値が違っていたり、幅が広い、下限がなかったりします。検査結果は、炎症、溶血、脱水、栄養障害などで影響を受け、栄養療法によってこうした要因が取り除かれると本来の値となります。
こうした血液検査の知識は本来は医学部で教えるべきかもしれません。