ブログ

2016.03.14

血液検査の深読み

こんにちは、院長の栗木安弘です。

昨日は品川で栄養療法の血液検査の読み方(応用編)がありました。
このセミナーも何十回と参加していますが、毎回異なる症例や講義内容が違っており、
参加するたびに新しい発見や知識の見直しができます。

数日前から花粉症と風邪気味にもかかわらず、私もランチョンセミナーをさせてもらいましたが、
土曜日から飲み始めたオリーブ葉(30粒)がほとんどなくなるまで飲んでいたおかげか
セミナー中は、鼻水、鼻詰まり、のどの痛みなあまり気にならなかったようです。

講義を受けてあらためて感じたことは、
 ①血液検査結果のほとんどは多くの要因で正確にあらわしていない。
 ②たべものを変えることが症状軽減や病気に改善につながる。
ということですが、臨床ではあまり重要視されておらず、
薬の使い方、基準値による診断のための血液検査ばかりとなっています。

とくに②については、アレルギー、アトピー、イライラ、頭痛、精神疾患、異常行動などは、
消化吸収対策と、砂糖類、乳製品、小麦、菓子類、清涼・炭酸飲料水、マーガリンや植物油など、
普段よく食べている食品の摂取を控えることが重要ではないかと思われました。

2016.03.11

皮膚科とサプリメント

こんにちは、院長の栗木安弘です。

このブログは皮膚科の先生も読まれているようなので、
私が皮膚科診療にサプリメントが必要だという理由を簡単に書きます。
これを機会に多くの皮膚科医が栄養やサプリメントに興味をもってほしいと願っています。

通常、かぶれや虫刺されといった急性疾患には即効性のあるぬり薬が処方されますが、
アトピーやフケ症やニキビなど慢性疾患においてぬることは症状緩和だけで、
長期間外用することで、皮膚の菲薄化(薄くなる)、毛細血管拡張、かぶれ(感作)や刺激、乾燥の悪化、易感染性、
という弊害も生じます。

前回のブログに書いている通り、皮膚に必要なのはぬり薬ではなく十分な栄養で、
日常診療ではハイボン、ピドキサール、ユベラ、ビタメジンといったビタミン剤も“治療の足し”としてよく処方されますが、
生化学や栄養代謝を理解すれば、
ビタミンB・Eは合成や単独投与では十分な効果は期待はできないし、総合ビタミン剤は含有量が少ないようです。
しかもこれらは正直言いますと40年以上前に認可された骨董品のようなビタミン剤です。

亜鉛や鉄も皮膚に必要ですが、保険の亜鉛は単体ですし(銅の低下を招く)、
保険の鉄は吸収の悪い非ヘム鉄であるため吸収が悪く、胃腸障害も起こります。

皮膚は内臓の鏡と言われるように、多くの皮膚の異常は内蔵の異常のあらわれです。
表面だけの治療では対症療法でしかなく、内面は効果不十分な保険の栄養剤しかありません。
そのため患者さんにとってベストで効果的な治療を提供するには、
やはり天然由来の高品質・高純度・高濃度のサプリメントが必要かと考えます。

2016.01.04

新年

あけましておめでとうございます。
今年も甲子園栗木皮膚科クリニックをよろしくお願いいたします。

年末は12月28日まで診療をおこない、その後は奈良の実家で年末年始は過ごしておりました。
実家で年末の大掃除やおせち料理の後片付けや洗い物などをしておりましたら、指先がカサカサ、ザラザラになりました。
通常は保湿剤をぬるところですが、あえて何もせず、
サプリメントを飲んで、お風呂で指を温めたりマッサージしたところ2~3日でもとの皮膚にもどりました。

栄養療法をすると、爪や髪の毛の伸びる速度が早いと実感します。
皮膚も同様で、十分な栄養があれば、回復力(自然治癒力)も早いようです。
皮膚に必要なのは十分な血流と栄養だとこの年末年始の経験で改めて実感しました。

2015.12.28

栄養で身体が変わる

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養療法を知るようになり、
サプリメントを飲み始めてから体の調子はすこぶるよくなりました。

もう7~8年前になりますが、サプリメントを飲み始める前は、
空腹時の胃の痛みが強く、今考えればピロリ感染があり、胃潰瘍か胃炎があったかと思われます。
元々尿酸値が低いガン家系なので、あのまま放置しておれば胃がんになっていた可能性は十分ありました。

またパンやご飯といった糖質やアルコールも多く、タバコも吸っていたこともあって、
歯のトラブルや汚れが目立つなど、よく歯科を受診していました。
ニキビ、粉瘤など皮膚トラブルもよく出来ていました。
「疲れた、疲れた」を連呼、二日酔い、頭痛、羞明、悪夢、扁桃腺腫大にも悩まされていました。

40歳で、タバコをやめて、糖質をできるだけ減らし、タンパク質を多めに摂取、
ピロリ除菌も行い、手のひらいっぱいのサプリメントを飲むようになってからというもの、
花粉症以外(これだけはなかなか)の症状はあまり気にならなくなりました。

栄養療法に出会っていなければ、いろんな不調や病気で悩まされ、薬ばかり飲んで、
肉体的・精神的ストレスを抱え、悶々とした勤務医生活を送っていたに違いありません。

栄養は心身だけでなく生き方まで変えてくれます。
来年もまた多くの方を栄養で変えて行きたいと思います。

2015.11.13

入れてもダメなら出してみる

こんにちは、院長の栗木安弘です。

不足した栄養素を至適量投与することが栄養療法の基本ですが、
今までの経験から、それでもよくならない患者さんもおられます。

とくに経過が長い疾患や、皮膚の炎症やジクジクがひどい方、色素沈着やゴワゴワ(苔癬化)が著明な方は、
重金属蓄積の影響が大いに疑われるため、
栄養を入れることよりもむしろ、こうした有害金属を出すことを優先する方がよいかと最近は思っています。

重金属には、鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、アルミニウムなどがあり、
こうした重金属を排泄させるためのキレーションやデトックスが一部のクリニックで行われています。
金属の排泄はおもに点滴で行われますが、
鉄、亜鉛、αリポ酸、システインなどにも排泄するはたらきがあるため、優先的に経口投与したり、
肝臓の解毒機能をアップさせたり、便秘がひどい場合には、プロバイオティクスやプレバイオティクスのように腸内環境の改善なども併用することが必要となります。

2015.11.09

栄養の吸収

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養療法は食事の見直しやサプリメントを用いて不足した栄養素を補給していきますが、
やはり消化吸収が悪いと、いくらいい食べ物、良質なサプリメントを服用してもその効果は乏しいでしょう。
栄養療法が効く、効きにくい差も消化管にあるかと思われます。

とくに胃酸はが少ない方(日本人の約7割くらいが少ないと…)は、
ペプシンという消化酵素が作られにくくなりますので、タンパク質の消化が悪くなり、吸収しにくくなります。
さらにビタミンB12、亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウムの吸収も悪くなります。

また胃酸は、脂肪消化に必要なリパーゼの分泌に関与するため、脂肪の吸収も悪くなります。
そのため通常の脂溶性ビタミン(ビタミンAやEやD)を摂取しても、その効果は乏しいため、
サプリメントは脂肪を吸収しやすい形に乳化したミセルタイプのものをおすすめします。
ただしミセルタイプのサプリメントは、通常の保険のビタミン剤や市販サプリメントにはほとんどなく、
作り方も複雑になるため通常のサプリメントよりも高額となります。

栄養を入れることばかりではなく、消化吸収を良くしたり、ミセルタイプのサプリメントに変更するなど、
いかに吸収させるかも栄養療法がうまくいくかどうかのポイントです。

2015.10.05

皮膚科診療に栄養療法を

こんにちは、院長の栗木安弘です。

長年、皮膚科診療をしていると皮膚に悩みをもっている方は意外と多いなぁと実感します。
そのなかには治療しているにも関わらず、なかなかよくならない方も大勢おられ、
決まって、 「ぬると良くなるが、やめたらまた出てきた」
と多くの方が言われます。
さらに医師からは、
 「ずっとぬり続けるように」
 「ぬり方が悪い」
 「乾燥なので、保湿をしっかり」
 「原因不明」
 と指導されたり説明をうけたりすることが多いと聞きます。

こうした慢性に続く皮膚疾患では、半分あきらめの気持ちで、他によい方法もない患者さんは、
 「ぬり薬がなくなったので受診」
 「ぬり薬だけ多めにください」
と医師の顔を見ずに、薬を求めることだけでクリニックを受診する方も少なくありません。
私も外来アルバイトで経験がありますが、流行っている一部の皮膚科ではこうした患者さんがあふれかえり、
診察は、ぬり薬を処方するだけの“流れ作業的”な対応となっているクリニックもありました。

皮膚科は、アトピー、フケ症、乾癬、慢性じんましん、ニキビ、手荒れ、かゆみといった身近な疾患がたくさんありますが、
その多くは原因が判明せず、薬物(おもに外用剤)中心の対応ばかりとなります。

分子整合栄養医学の立場からすれば、こうした慢性疾患のほとんどは栄養障害が原因であり、
皮膚の根本的な改善を目指すには、内面からの皮膚への栄養アプローチが必要であることが理解できます。

皮膚科診療における栄養療法の必要性を感じて開業し、本日で5年が経ちました。
皮膚には栄養が必要であるという考えに賛同し、栄養療法に取り組んで頂ける方も少しずつ増えてきましたので、
引き続き甲子園栗木皮膚科をよろしくお願いいたします。

2015.09.24

答えはきっとここにある。

こんにちは、院長の栗木安弘です。

シルバーウイークの前半は栄養療法の基礎講座に参加しました。
基礎講座は毎年この時期の連休行われており、私はもうかれこれ5~6回参加しております。
講義内容は、概論、細胞器官・細胞膜、栄養代謝、活性酸素、エイコサノイド、ビタミン・ミネラル、疾患と栄養など、
ほとんど生化学と最近のトピックスを織り交ぜた内容で、
あまり人の話や授業を聞かない私ですが、基礎講座や栄養セミナーは夢中で聞いています。

基礎講座の内容は、皮膚科とはあまり関係ない内容と思われがちですが、
私自身、基礎的な話を聞くたびに、
忘れていたことや新しい発見があって、日々の皮膚科診療の悩みや疑問を解決してくれます。

病気がよくならない、治療がうまく行かないという場合には、
あきらめるか、仕方ないと割り切るか、文献的に何か画期的な方法を求める傾向になりますが、
こうした講義を聴いて、分厚い基礎講座の教科書を読み返し、
体の仕組みや栄養代謝を見直すことが、意外と解決の糸口につながるケースもあるかと思います。

2015.08.17

ぬり薬<栄養療法

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養療法とは、
食事の見直しとサプリメントとを使った病気へのアプローチですが、
薬=治療がベストと思われている医師のとっては、栄養療法は素直の受け入れられないことが多いようです。
まして、皮膚科の場合には、外からぬることが基本であるため、
皮膚科医も患者さんも、
食事だけでなく、胡散臭い高いサプリメント飲んで、皮膚をよくするという発想はあまりないかもしれません。
学会やプライベートで皮膚科医の先生方にお会いして栄養療法や栄養素の話をしてもあまりピンとこないことも多いようです。

私も栄養療法に出会うまで、
学会講演を聴いたり、論文や皮膚科雑誌を読んで、
効果的なスキンケアのやり方、ステロイド外用剤の使い方を模索していましたが、
結局外から何かをぬるということを事細かに指導しても患者さんにとっては続けられないし、ぬれば完治するものではありません。

ただかゆみや早く症状を抑えたいという点ではぬり薬も必要ですが、
いつも述べているように、慢性に続く皮膚疾患の場合には、ぬり薬を中心にせず、
治療のウエイトを主に内面からの栄養アプローチにする方が安全ではるかにメリットが大きいかと思われます。

2015.07.22

栄養療法の適応

こんにちは、院長の栗木安弘です。

当たり前のことですが、
私自身もすべての皮膚疾患に栄養療法をすすめているというわけではなく、
虫刺され、火傷、外傷、急性のかゆみやじんましん、かぶれ、蜂窩織炎、水虫、ヘルペス、かゆみが強い
といった場合には、薬を積極的に処方し、出来るだけ早く治すようにしています。

栄養療法の適応には、
 慢性疾患、難治性疾患
 薬を使いたくない、妊婦や子供など薬が使えない患者さん
 原因不明の疾患
 耐性菌などで薬が効かない
 本人が栄養療法を希望
などがあげられますが、経過中に何らかのかぶれや感染症といった状態を合併することもあります。
この間も、皮膚の変化から栄養障害が疑われましたが、
検査をして水虫だった症例や、かぶれを合併していた症例もありました。

本当に現時点で栄養療法が必要かどうかの見極めも専門医師の務めであるかと思われますが、
栄養療法をつづけることは金銭的に負担はあっても、体にとっては大きなデメリットはないかと思われます。

1 3 4 5 6 7 8 9
株式会社MSS オーソモレキュラー研究会 ambrosia 乳酸菌生成エキス アルベックス

MSSダイレクト