こんにちは、院長の栗木安弘です。
ビタミンAは栄養療法を行う上でのキー栄養素の一つと考えています。
とくに、
①皮膚の角化の調整
②ニキビやイボや魚の目
③粘膜の機能維持
④腸管免疫
⑤目の疾患
⑥ポリープやがんの予防
といった作用や効果が知られており、
臨床でビタミンAが応用できれば、かなり多くの疾患の改善が期待できるかもしれません。
しかしビタミンAという栄養素は、
摂りすぎると過剰症
妊婦に奇形が生まれる
という間違ったイメージがあるため、医療現場や栄養指導では敬遠されることがほとんどです。
実際、危険なのは合成ビタミンAであり、サプリメントを含めた天然ビタミンAはほとんど問題ありません。
またビタミンAは、おもに肝臓に貯蔵されており、肝臓から取り出すためには亜鉛が必要であり、
運搬するためには専用タンパク質(タンパク質合成にはビタミンB群も)も必要となります。
さらにビタミンA吸収には胆汁酸も必要となるため、十分なコレステロールも必要です。
栄養は薬のようにこれだけ摂ればOKではなく、
ビタミンAを摂取する場合にもは、ビタミンAを吸収代謝運搬ができるための栄養が必要となります。