こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近は皮疹を詳しく観察せず、電子カルテや検査結果ばかりを見ている皮膚科医も少なくありません。私が研修医だった頃、ひたすらカルテ記載ばかりを行って全く患者さんと目を合わさない先輩皮膚科医も何人かおられました。
皮膚科の基本は皮膚の状態を詳しく観察することです。
そこから得られる情報は無限ですが、多くの皮膚科医は病気だけしか見てません。
日々の食事から作られる皮膚は栄養のあらわれで、賢い鋭敏な皮膚はその異常(栄養障害)を皮膚の変化として知らせてくれます。栄養障害は内臓疾患にもつながるため、皮膚から内臓疾患が見つかるケースもあります。
皮膚疾患の適切な診断も必要でしょうが、皮膚の変化がなぜ生じているかを皮膚科医は理解すべきです。